立川 至誠学園を見学しました。

2004年10月20日 20時25分 | カテゴリー: 活動報告・日誌

時代(社会)を映し出す、児童支援

 19日、青少年問題協議会の視察研修に同行させていただき、立川市にある「至誠学園」へ行ってきました。
 至誠学園は、虐待など何らかの事情によって家庭で養育できない子ども達が、暮らしている、児童養護施設です。
 現在76名の定員いっぱい入所しているということですが、家庭に戻れるように環境が整って退所していく子ども、または18歳になり、学園を卒業し一人暮らしをはじめる子の空いた部屋には、すぐに次の子が入ってくるという状況だそうです。
 入所の事情も、ながい至誠学園の歴史の中で、時代と共に変遷があったということです。
 戦中・戦後の混乱の時は、親と死に別れたあるいは、生き別れになって浮浪少年となっていた子ども。高度成長期には、女性の社会進出と父親のモーレツサラリーマン化で、養育放棄が。
また、家庭崩壊、家庭内暴力等も問題に。バブルの頃は少し減った入所者も、バブルの崩壊と共に、また満員の状況になったということです。リストラ・不景気といったことを引き金に、虐待に走るということもあるようです。現在は、複合的な理由での入所が増えているということで、社会が複雑化していることの現われなのでしょうか。
 戦争・経済発展・バブル・そしてその崩壊・長引く不景気・リストラ・・・。大人社会のひずみの中で、しわ寄せが来るのはいつも子どもだということを、あらためて感じました。
 今も戦いの続くイラク、または内戦の絶えない国と同じように、大人社会の被害者とも言うべき子ども達が、福生から30分とかからない場所に生活している。
 幸いにして、至誠学園は、理想の家庭像の体験を実践しているとも言うべき、すばらしい養護施設で、職員の方達のご苦労とあたたかい心を感じる場(子ども達にとっては家庭そのもの!!)です。
 お話しを伺ったあと見せていただいたビデオに自然な、楽しそうな子ども達の様子が映し出され、ホッとさせられました。
 地域にも開かれた施設を心がけているとのことで、特に門限はなく、学校のお友達との行ったり来たりも本当に一般家庭と同じような感覚で行なっているようでした。遊びに来たり、時には「お泊り」に来たり、行ったり。「今日は○○と××して遊ぶから帰りは△△時頃になるよ」なんて会話を交わしてから出かけていく子ども。まったく、普通のお家とおんなじですよね。
 卒業後も、ずっと見守っていくぞと構えてくれる職員の方達。社会の中で、自分で暮らし、自分の家庭を築いていく、それが本当の意味の自立・卒業なのです。
 無くなったほうがよい施設。でも今は必要な施設です。