話し合って、決める、当たり前の議会へ

3月の議会報告です。

私が提案者となり提出していた二つの議案
「食品表示制度の抜本改正を求める意見書」と
「容器包装リサイクル法を改正し、発生抑制と再使用を促進するための法律の制定を求める意見書」について、3月29日の平成23年第1回定例会最終日、以下のような、残念な結果になりましたことをご報告いたします。

 この二つの議案が付託されていた建設環境委員会で、委員(委員会の議員)が誰も発言をしないと、「審議未了」で自動的に議会最終日に廃案となるわけですが、12月に議員提出議案として出し、12月〜3月まで、議会の無い日は電話をしたり、顔を合わせたついでに、とか、委員や各会派の長に働きかけ、説明したり議論をしてきました。
 だから、3月の委員会では、きっといろいろな意見を出してくれるに違いないと思っていました。たとえ、私たちの主張が理解されなくても、他の委員や会派がどう考えているのかがわかることは、最低限必要なことです。ところが、何も意見なし。
 納得のいかない私は、本会議最終日に「委員会報告の中間報告を求める動議」を出し、以下のように訴えました。
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この本会議に私の出した議案の報告がなかった。4月に改選の予定でもあり、このメンバーでの議会は最後なのに、何らかの報告があってしかるべきである。委員会では、ひとつひとつの議案に対し、委員が誠心誠意取り組むべきだ。この食品表示の改正については、消費者が正しい情報を得て、自ら食品を納得して選ぶためのものであるし、2Rをテーマにした容リ法改正への意見書は、これからの持続可能な循環型社会を作っていくときの考え方を出すことに関連しているものである。
未曾有の大災害が起こったこの時に、福生市議会がこの二つのテーマをどのように考えるのかという重要な提案にもなったと考えるが、いったいどのような議論があったのか無かったのか、委員会の報告を求める!
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動議は、賛成者が一人以上いれば成立しますので、日程に組み込まれましたが、それは、中間報告をするかしないかの賛否を取って決めるところまでです。結果、賛成少数で、委員会の報告はナシとなり、意見書案はそのまま廃案になりました。

 意見を闘わせ、議論して結論が出なければその時に「継続審議」という形を取ればよいし、意見が本当にまったく無いのなら仕方がありませんが、議事録に残らないところでは、意見や質問がたくさんあったのです。
 なぜ、それを公にしたがらないのか。この一般常識とかけ離れた感覚で進んでいるのが現在の議会なのです。

 もっと、市民に役に立つ、議論の過程が見えるそうした議会につくり変え、民主主義の大事なしくみである議会を、市民の道具として使いこなしていくことが大事。それには、もっと市民が議会に注目していく必要があるのです。

 甚大な被害をもたらし、いまだ予断をゆるさない原発事故を併発したこの3月11日に端を発する東日本大震災。ひとつ希望なのは、日本中の人々、世界の人々が「自分が何かをして、助けたい」という思いを強く持っていることではないでしょうか。
 この自ら動く、自ら考えるということ。こうした感覚こそまちづくりに必要な市民参画の思いです。国の方向性をどこに定めるのか、まちづくりの視点をどこに置くのか、こうしたことをそこに参加している人たちが自ら考える、その考えを効率よく、かつ、大事に活かしていくしくみが、政治のしくみであるはずです。市民意見を反映させ、多くの人が「自ら納得できる」ためには、その代表である議員は多くの人の意見を吸い上げる努力と、広く全体を見回す力、そして、それをまとめ、自分の意見として発表し、説明していく責任があります。
 議会、委員会で意見を言わないなんて、あり得ないと考えます。