東京の林業の再生について◆沖倉製材所を訪ねました!

協同組合型まちづくりでもあり。

沖倉社長!ぜひ、1月26日の「市民と行政の協議会」でがつんと熱いご発言してくださ〜い!
沖倉社長!ぜひ、1月26日の「市民と行政の協議会」でがつんと熱いご発言してくださ〜い!

五日市線武蔵増戸駅からほど近い場所にある製材所を訪問しました。
 
「東京の木 多摩産材で
    木の家 木の家具等
      お気軽に相談ください
        (有)沖倉製材所」
と書かれた、もちろん「木製」の看板に出迎えられ、沖倉社長に東京の林業のことについて、あれこれお聞きしました。

 東京の森林・・・奥多摩を抱えた西多摩を中心に、かつて林業は栄え、多くの山にまつわる仕事があったわけですが、製材所だけでも、青梅に200・秋川に100と、たくさんあったものが、現在では、協同組合も、秋川協同組合だけが生き残り、青梅も奥多摩も八王子もみんな解散してしまったとか。
 秋川木材協同組合だけが残ったのは、理由があると、組合の理事長も務める沖倉社長。
 協同組合の組合員である製材所(現在は18社)の2代目3代目たちで構成する会で、10年後15年後を見据えて、全国の製材所を視察したり、イベントでアンケートをとったりして、導き出したこと・・・
◆外材や、国内大産地(ブランドとなっているような)ところと競争しない
◆先代から伝えられた地元の山を再生する
◆消費者が求めていることと、自分たちは一致点が多い!

そうしたことから、「東京の木・多摩産材」として、しっかり打ち出して行こう!となったそうです。

東京の木が評価されない訳も、図を書いて説明してくださいました。けっして、東京の木がいいものが無いのではない。むしろ、品質のいいものを身近な顧客に使ってきたのだ。その歴史をもう一度大事に基本にしながら、丁寧な仕事で評価を受け広がる道を探る!

 現在の流通の問題点。住宅メーカーなどの価格から逆算されて、山での木材の値段が買いたたかれて、それを補助金でつないでいる状況・・・このことにきっちりとダメ出しをし、山で木が育つにはというところから価格も考えていくべきとのお話。

 私が関わってきた、生活クラブ生協の、「その製品がもう一度作られるためには、いくら必要なのか」というところから価格を割り出してくる、「生産者原価方式」もしくは「再生産補償方式」に通じるなあとうれしくなってしまいました。
 生活に必要な衣食住(最近は医職住とも言われますが・・・)住まうことに必要な家・家具。人の日常を支えるものが、地域の山からの恵みで賄われること。それを当たり前にしていくことが、東京の林業再生につながる。
 協同組合型の社会は、生活に必要なものを、仕事の確保も含めて、地域で生み出し地域で回していく。秋川林業協同組合が、商売敵のハードルを越えて、組合として向上していく姿は、協同組合型社会づくりそのものだ!そして、その発展のためには、社会的に何を整備すればいいのかも、見えてくる。
 それぞれが見えた課題を持ち寄り、市民と行政(東京都)が共に考え、意見を出し合って、共有し、今後につなげていくのが、毎年都議会超党派のよびかけで行われる「市民と行政の協議会」です。
今年は、東京の林業の再生がテーマ
1月26日(木)14:00〜16:00
 どなたでも参加できますので、どうぞ、一緒に東京の林業、考えてみませんか
 じっくりと話す語り口調の沖倉社長から、次々と素敵な今後の計画のこともお聞きし、製材所の見学もさせていたきました。工程ででる端材をチップにしてボイラーの燃料にするバイオマスを取り入れたり、10代から80代が一緒に仕事をする地域雇用への貢献とかも含め、なんだか、夢と希望にあふれている、可能性をたくさん感じた訪問になりました。