こんなときだからこそ・・・

子どもの遊びを保障する

この大災害に際し、被災地はもとより、被災を免れたところの日本中の子どもたちも、連日報道されるたいへんな状況に驚き、心痛め、心配をしています。
そして、私たちおとなも、いろんな意味で気持ちや時間に余裕が持てない中で、もしかしたら、いつもより子どもたちの心の負担に気づいてあげられていないかもしれません。

市民の方からの、「こころのケア」についての必要性の指摘を受けて、学校教育指導室へ、そうした視点での子どもたちへの心配りや、相談窓口の紹介などについて申し入れをしました。
また、生活者ネットワークの仲間からも、日本小児科医会が出しているリーフレットの紹介がありました。
ここにも、「子どもは遊ぶことが大事。なるべく普段通りの活動をすることが大事」とあります。
福生では、先日小中学校それぞれ卒業式・終業式を終え、春休みに入りました。家庭や地域で、子どもたちがたくさん遊ぶ時期でもあります。
子どもにとっての遊びは、生活そのもの、成長への糧です。こんなときには、癒しの薬にもなるでしょう。周囲のおとなも、一層のあたたかいまなざしを持っていきたいものです。
友人は自分の参加するサークル活動が行われる際、事前に会場に行って避難路の確認など行なったといいます。そうした「不測の事態への備え」を見直しながら、できる活動をひとつひとつ取り戻していくことも大事なことです。
今行なわれている春の選抜高校野球。多くの皆さんがあの感動的な選手宣誓を聞かれたことと思います。阪神淡路大震災の年に生まれた子どもたちが、高校球児になる年齢になったことも、改めて月日の流れを思うところです。その間ずっと支え合って復興を続けてきた周囲のおとなを見て育った子どもたち。その一人である兵庫代表 創志学園 野山君が、選手宣誓に立ち、語られた言葉のひとつひとつは、起こったばかりの3.11東日本大震災の被災者へのメッセージとなり、日本中の人たちへの呼びかけになりました。それは、まさしく「必ず、復興できる」という力強いメッセージ。勇気と希望を感じた人は多かったのではではないでしょうか?

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宣誓
 私たちは16年前、阪神・淡路大震災の年に生まれました。
 今、東日本大震災で、多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。
 被災地では、全ての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。
 人は仲間に支えられることで、大きな困難を乗り越えることができると信じています。
 私たちに、今、できること。それはこの大会を精一杯元気を出して戦うことです。 

 「がんばろう!日本」

 生かされている命に感謝し、全身全霊で、正々堂々とプレーすることを誓います。

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人は、集い共に時を過ごし、語り、活動する中で、日々、そうした勇気や希望がわいてくるのではないでしょうか。
特に、子どもたちには、遊びや学びといった日常を安心して送れること、一日も早く回復させる必要があると考えます。(被災地の子どもたちももちろんです)

福生市には、中学校区にひとつの割合で児童館があります。市内どこの児童館へも自由に遊びに行けます。最近ホームページも開設され、児童館での過ごし方の紹介やイベント情報などが見られます。
春休み、小学生は学童に行く子、放課後子ども教室の「ふっさっ子の広場」を利用する子、お家で過ごす子などさまざまだと思いますが、児童館も利用してみてはいかがでしょうか。