この制度は、特別養護老人ホームの一つのベットを、地域で暮らす在宅の高齢者で、自立支援が必要な方(介護度3〜5の方が対象です)が、何人かで順番に使う仕組みです。
今までの選択肢としては、
・ヘルパーさんに来てもらう
・デイサービスやショートステイを利用する
・グループホームや老人ホームに入所する
などがありますが、この「在宅・入所相互利用」は、「在宅」と「施設」のケアプランを連動させ、在宅での生活を支えるための仕組みです。施設のベットをひとりの人が専有できる期間は、最長3ヶ月。在宅生活をしていくのに、今どこにどのような障害があって、その障害をどのように取り除いていけばいいかを、浮き彫りにすることから始まって、最長3ヶ月の期間で、どこまで自立度をアップさせるのかを、明確に目標として持って、ケアしていきます。
見せていただいた画像からは、車いすで生活していたおばあちゃまが、すたすたと歩く姿が映し出されていました!また、お話の中でも、認知症は治るという話も!
それには、ポイントが「水・メシ・クソ・運動」の4つ。特に、水分補給は、私も特養に働いていたころ、看護師さんはじめ、口をすっぱくして言われていた重要ポイントだったよな〜と思いだしました。
唐突ですが、今年のお正月の箱根駅伝では、脱水症状で3校も棄権になりましたが、ふらふらと、モウロウとした様子で走り続けようとする選手が映し出されていました。
今日のお話で、水分補給で認知症も治ることだってあるというお話に、水分足りないと、普通の状態ではいられなくなっちゃうんだね!と共通点を感じてしまいました。
「筋肉」は、体の中の「ダム」の役割があるそうですが、高齢になるにつれ、筋肉は減っていきます。ダムがないのだから、その分水分を入れてやらないとだめなのだそうです。なるほど!と。
一日1500CCだそうです。(でも、もちろん、じん疾患など他の病気との関係で、水分をたくさん摂れない方もいらっしゃるので、気をつけなくてはいけませんが)
4つのポイントで進めたケアで、3ヶ月後には、具体的にできることが増えて、在宅が可能になれば、家庭に帰っていくことができるわけです。また、何ヶ月かしてできなくなれば、再度利用するといった具合に出たり入ったりします。
自立への明確な目標を持ち、それに向けてケアしていく。
これってほんとうは、どの介護の場面でもあるはずのことです。介護や福祉に関わる人たちが、もっと見学し合ったり、ディスカッションして、専門性を高めることが必要だと思いました。また制度的な問題点を出し合って、改善に結び付けていくことで、こうした仕組みが根付いて広がっていくと、選択肢が広がり、いいなと思いました。