和製ジーンズ発生の地

岡山県井原(いばら)市へ行ってきました。

 議会運営委員会の視察で、25日〜26日、岡山県へ行ってきました。
 既にご存知かと思いますが、福生市は、平成20年3月に市役所の建て替えを計画しています。議会でも「庁舎建設特別委員会」を設け、「市民が参画する検討委員会」と「市役所職員による検討委員会」と3つが、同時進行的に基本設計を考えているところです。
 中でも、議場やその周辺の設備に関しては、議会運営委員会もさらに考えていきましょうということになっており、あちこちの議場を見て回っています。
 岡山県井原市に、円形の議場があると聞き、今回の視察地になりました。「住民自治の象徴」という意味をこめて円形になったそうですが、市役所庁舎の最上階ということで、面積に限りがあり、全体に狭い印象でした。
 議会では、議員VS市長・教育長および各部長という構図で質疑が交わされる場面が多くなります。行政の施策をチェックするために、緊張感を持って質疑応答できるには、どのような位置から質問すればいいのか。やはり、対面して質疑応答できるのが普通ではないでしょうか。6月議会まで福生の議場でも、議員が一般質問をする時に、議長席のすぐ1段下の壇上で質問していましたので、市長の右後頭部に向けて質問するような位置関係になっていました。
 9月からは、それを替え、対面式で質問できるようにしました。
 余っていた机を運んできて、ちょっと板を張るというようなことで、お金をなるべくかけずに実現できました。(建て替え前からお金はかけられませんので。)
 さて、井原市ではどうかというと、崇高な精神のもと円形にしてみたら、議員と部長が並んで座るということになってしまい、これもまた、後姿に質問し、後ろにいる人に前を向いたまま答えるというようになってしまったということで、作ってみないと想像できないことが意外とあるものだなと思いました。だからこそ、このような視察の機会にしっかりと見て、いいところは取り入れ、これはどうかと思うところは、考えを深めて判断し、福生市に活かしていくことが大事だと感じました。
 ところで、井原にお邪魔した時にやっていた企画が「女性議会 女性議員認定式」・・・女性の議員が市制施行以来1回のみ一人いらしただけで、立候補も出ない状況だそうで、男女共同参画推進の一環でやっている企画だとか。 
 福生も3人だけですが、まだまだ女性議員は少ないようです。
 井原は、日本ではじめて生地からジーンズを作ったという和製ジーンズ発祥の地だそうです。また市役所のすぐ裏に田中(でんちゅう)美術館というのがあり、時間に追われながらの急ぎ足でしたが、観せていただきました。田中さんとは、有名な彫刻家の方で、その作品が展示してあり、重厚な迫力と動き出しそうなリアル感に驚嘆しました。物を作り出す町って感じですね。一見の価値有りですよ。
 さて、議場がどこの市でもだいたい最上階にあるのはなぜかご存知ですか?
 議員が一番上でふんぞり返りたいという訳ではないそうです。
 様々な設備が必要だったり、傍聴席と段差が必要だったりなどの関係から、天井を高く取ることができるということで、最上階にするのが結局安上がりになるそうです。
 市民が訪れやすいような工夫も、もちろん考えながら基本設計を立てていきますので、皆さんも福生生活者ネットワークまで、ご意見を寄せてください。