9月10日に、住民監査請求を行なったことで、いくつかの新聞には取り上げられましたので、そこで知った方も『やんば』と読めましたか?
ダム建設の反対運動としては、熊本県の川辺川ダムが有名かも知れません。しかし、東京に住む私たちに直結して関係があるのは、この八ッ場ダムです。これから、4600億円という巨額の税金を投入して、国土交通省が作ろうとしています。
当初予算が2110億円だったのを、4600億円に引き上げて、そのほとんどを起債(つまり借金)でまかなう予定です。利息を含めると8800億円。そのうち1270億円が東京都の負担額になります。
1947年(昭和22年)のカスリ−ン台風により、利根川が大洪水となったことから、ダム建設の構想ができたそうです。
しかし、この大洪水の原因は、戦時中、森の木を乱伐したことからで、今は森林が生育し、堤防の整備も進んでいるので、治水の面では、あまり心配ないということなのです。(まったく、戦争というやつはろくなもんじゃないですね!)
また、2月にもこの場で、報告しましたが、利水の面でも、
・人口はこれから減少していく
・洗濯機や食器洗い機など、節水型になりつつあり水の使用量は減っている
・東京 市部では地下水が6割使われている。地盤沈下の沈静化でこれから地下水利用が増える可能性あり、東京駅などは逆に地下水で駅が浮いてしまうので重りをつけている。
などの状況から、これ以上ダムは必要ないと考えられます。
「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」では、同ダムの事業費を負担する1都5県の監査委員に対し、負担金の支出差し止めを求め、住民監査請求しました。福生・ネットでも主旨に賛同し、請求人の署名活動に参加しました。
全体で、5000人以上の方が賛同し、提出する事ができました。
報告会の中でも、「この活動で、『やんば』と読めるようになりました」という声がいくつか聞かれました。
それぞれの地域の、歴史や文化から生まれる言葉や地名。美しい渓谷と共にダムに沈めてしまっていいのでしょうか? (その土地があっての地名でしょう)
しかも、強酸性の水に多量の石灰を混ぜて無理やり飲み水にしてまで。 そして、供給地には、天然のおいしい地下水が湧き出ているのに・・・。
講演者の長野県知事田中康夫氏は脱ダム宣言で有名ですが、ダムにまつわる仕事で雇用促進と思っても、80%は県外の会社にいってしまう、それよりは、30人学級を実現したり、宅老所・宅幼老所をたくさん作ってきた。ということでした。
私たちも、ダムを作って、50年ごとにコンクリートの補修をしつづけるのか、森を育てて、森と共に生きていくのか、考えどころではないでしょうか。