農のこれから

日本の農業・・・農のある暮らし・・・

 写真:近所の市民農園
 元気に野菜たちが育っていました!

何気にTVを観ていたら、農業者のあらたな取り組みについてレポートしていました。
 JAを通さずに、意を同じくする若手を中心とする生産者で会を作り、独自の販売ルートを確立。さらに、旬のときに作れば、無農薬・低農薬で作れるのだと、畑の傍らに加工工場を造り、規格に外れる野菜などを無駄なく冷凍加工。そして、その工場で出た残さいをさらに、液肥に加工する工場も作り、畑に戻す。
 販売ルートも、国内にとどまらず、海外へも販路を広げているそうです。
 この会の、中心人物が、元暴走族のリーダーで、一緒に会を運営する仲間には、当時の弟分が・・・。「まがったことの嫌いな人でした。」というこの元リーダーさんへのコメントは、『暴走族は、まがってないのか?』と少々?ですが、『若い時代なりの価値観に基づく、正義感をきちんとくずさない人だったのであろう・・・』と理解することにしましたが、今では40歳代の働き盛りとなった彼らが、果敢に、農業を仕事として成り立たせ、新たな取り組みを次々実現する姿は感動的でもあります。しかも、年商数千万/一軒につき・・・という成功を収めていて、今や、全国の農業関係者から大注目を集めていて、年間で500件からの視察が訪れているそうです。(しかも3500/一人の視察見学料を取っている)
 そのほかにも、海外へ進出していく農業者の事例がいくつか紹介されていましたが、いずれも、作り方をこだわり、自分たちの自信の野菜や米を国などの補助金に頼るのでなく、企業に売り込むのでもなく、自力で販路を広げることにより、納得のいく作り方を手放さず、「日本の野菜は、海外で戦える、力のある商品なのだ!」という自負の元、取り組んでいることが、すごい!そして、うれしい!と感じました。

 冒頭の、元暴走族の方の会(肝心の会の名前を忘れてしまって〜すみません)では、今までのJAが生産者の連帯なのに対し、生産者が、自ら動くことで、消費者との間に立つ販売店や消費者そのものを理解し、連携する努力をしていることが、大きな特徴のような気がします。今では、どこのスーパーでも目にする、半分に切って売っているごぼうも、この会が、「お客さんが持って帰る時のこと」を考えて、始めたことなのだそうです。(泥を洗い、半分に切って売ることが、野菜の鮮度などにどう影響するかの検証は必要かも知れませんが、マンションなど集合住宅に住む人も多いことや、昔ながらの庭先の井戸で、土を洗い、その水は、畑や植木にかけるなんて、お庭を持っているお宅が激減している都会の消費者にとって、泥を気にしたり(泥で下水道管が詰まるんじゃないかとか)、買い物してから電車に乗らなきゃならないことだってある人にとっては、気軽にごぼうを扱えるのは、やはりうれしいんじゃないでしょうか。消費者目線ってことですかね。) 

 原子力が唯一の、日本のこれからの海外に売れる技術だ・・・なんて思っている方もいらっしゃるようですが、
 こういった、農業への取り組みで、生産者の安定的な収入が実現し、後継者も、先の展望のある就職先としてとらえて、息子が「就職させろ」と言ったとか、血縁関係のない若者がやってきているとかにつながり広がりながら、海外との競争に打ち勝てるものとしての日本の農産物・農業が映し出され、なんとも頼もしい映像でした。