学校支援地域本部と学校統廃合

秋田の視察から帰ってきました!

 学校の統廃合を三つのパターンで進めてきた能代市。白神山地を望み、西は、日本海にまで広がる426K㎡の広大な面積に、福生市と同じくらいの人数、約6万人が住んでいます。市街地では、一学年一クラスになってしまった学校があり、「学校規模の適正化」を検討する中で、3つの学校を2つに統廃合しました。ポイントは、「3つ廃校にして、2つ新しい学校を作る」という言い方にすること。一方、郊外のエリアでは、複式学級のある小規模校が点在するが、簡単には、統廃合できないとのお話でした。
・通学キロが長くなってしまう事
・地域のコミュニティーの核になっている学校をなくすことは、地域の崩壊につながってしまう恐れがあること。
などの理由が挙げられ、単に「学校規模の適正化」は、人数のことだけでは片付かないことが見て取れました。
 
 「学校支援地域本部」もそうですが、今、「学校は、地域のもの」「地域で育てる学校」などと言われますが、昔から、「おらが町の学校」という意識と、学校を中心に社会で子どもたちを見守り、育て、おとなたちにとっても、重要なコミュニティの中心に学校が果たしてきた役割が大きいことが、あらためて分かりました。

 「学校支援地域本部」は、今ある、さまざまな動き、福生では、ふっさっ子の広場のボランティア登録やサポーターズ・ファンクラブ・おやじの会といった名前で、保護者や地域の人たちが関わって行こうとしていること。そうした、いろいろとのすみわけをどうするのかが、考え所だと思います。
 私は、そうした動きのある学校から、サポーターズやファンクラブが学校支援地域本部を担い、地域と学校のコーディネーター役を担ったらいいのではないかと思っています。
 地域の持つ力は何と言っても、「地域へのこだわり力」です。
その力を学校に還元させるのがコーディネーターの腕の見せ所。学校は、そのことによって、幅の広い豊かな教育環境を実現し、先生方にも余裕が生まれ、授業改善や子どもたちに関わる時間が増える・・・そんな関係性を作り出すことを目指します。
 学校の側に立てる人が望ましいからといって、単純に退職校長なんか呼んできても???です。「人」にもよるのかもしれませんが、くれぐれも役職で選んだりしないでほしいと考えます。
 
 今回の、大仙市と能代市への視察は、ここでは書ききれない多くのことを学ばせていただきましたが、共通していることは、「学校は、地域の要なんだ」という事だったような気がします。
 なんといっても主役の子どもたちは・・・秋田県は、学力テストの平均点が全国トップなことも有名ですが、塾に行っている子は、少ないとのことでした。
 大仙市の学校支援地域本部では、放課後や土曜日の活動に、さらに授業を担う場合もあって、地域の豊かな協力関係が、子どもたちが興味をそそる授業の実現につながり、子どもたちも「吸収力」がアップしているのを感じるとのお話でした。
 また、能代市では、郊外の小規模校では、先生一人あたりが受け持つ子どもの数でいえば、とても手厚くなるので、学力はむしろ高くなる傾向だという事でした。
 
 福生で、この二つの課題を考えるときに、さまざなま視点から考えられるように、大いに参考にしたいと思いました。

 全国的にぐっと寒くなった26日・27日。秋田では、雪・あられ・風・・・寒かったです!田沢湖の手前あたりで、思いがけずきれいな紅葉が見られました。携帯のカメラ機能を練習しながら帰ってきましたが、行きに練習すべきでした・・・視察の写真が一枚もない・・・秋田杉の校舎、昭和レトロな議場(築60年の能代市役所←文化財になっていました)など、撮りたい場所はいっぱいあったのに!!残念!