子どもの権利条例東京フォーラムのつどいに参加して

第13回子どもの権利条例東京市民フォーラムのつどいは、「子どもの権利条約批准20年・国連採択25年記念シンポジウム―東京都・自治体の子どもの権利施策は、どこまで進んだか―」と題して、東洋大学白山キャンパスを会場に開催された。発言者は、喜多明人さん(早稲田大学教授)、森田明美さん(東洋大学教授)、荒牧重人さん(山梨学院大学教授)の三人。2014年3月30日

3月30日 東洋大学白山キャンパスの125記念ホールを会場に、

「子どもの権利条約批准20年・次世代育成支援計画10年 -東京都・自治体の子どもの権利施策は、どこまで進んだか―」

と題するつどいが行われ、参加してきました。

1994年4月、日本は、「子どもの権利条約」を批准。

http://www.unicef.or.jp/crc/

その後、次世代育成支援計画が各自治体に作られ、さまざまな、子ども施策・子育て支援策が打ち出され、実行されてきました。

しかし、昨今では、子どもの貧困が進み、虐待やいじめの報道も後を絶ちません。

また、先日起こったベビーシッターによる悲惨な事件。そこから見えてきた、社会の中で孤独化孤立化する親たちの現状や、保育環境・子育て環境がまだまだ整備が必要であることに対して、追いついていないこと。

子どもの権利条約ができて、25年

日本の批准から20年

次世代育成支援計画ができて10年

という節目の時を迎え、あらためて、「できたこと」そして「できていないこと」「新たな課題」を評価・検証・共有した会でした。

まだ、議員になる前、生活クラブ生協の組合員活動をしていたころ、わが子の子育て中とも重なって、自分自身や周りのママたちの子育て環境についての閉塞感は何から来るのかと考えたことから、「地域で子育ち支援プロジェクト」を立ち上げました。

生協活動は、単なるお楽しみのサークル活動とは私の中では違っていて、いつしか社会のいろいろな問題点を見つけ、仲間を作って解決していく道具となっていました。その活動の中で、たくさんの人と出会い、特に優秀な女性たちが、家にいることを選択しているのを、「なんでだろう?もったいないな」と思った時がありました。

有名な大学にまで行って多くを学んで、その知識や経験を何に使うのかな?ただ、勉強ができた、学問を理解したということだけでも、もちろん評価され、尊敬されるべきことではあるけれど、それだけで満足してしまうのは、もったいない!仕事で活かすだけでなく、「社会を担う」ことにもっと女性たちが登場してもいいのではないか。学校で学んだことだけではない。結婚や出産・子育ての経験も、その人の中に大きな力を蓄えることになっているはずだし、その力は、まちづくりに直結する発想力や行動力に結びつくはずの力なのに、発揮しようとしないなんて、もったいない!

一方で、市民という当事者だからこそ、まちづくりを自ら知恵も力も出し合ってやっていこうとする仲間たちもいて、そこは、「もっと人がほしい!もっといろんな人に関わってもらいたい!」と思っている。

そして、女性だけでなく、男性も、そして、子どもも、みんなが楽しく、うれしくなるような活動、まちづくりじゃなくちゃだめだよね!と、私自身の活動の継続のために悩んでいたとき、「子どもたちが楽しめるサークルを作りましょう!そして、子どものためにと集まってきたママたちと一緒に、阿南さんも時には、保育する側になって、一緒に遊び、時には、そのサークルに子どもを預けて活動に行く・・・そうすれば、助け合いの実践にもなるし、子どもたちにもお友達が増えるし!」と言ってくれた友人の言葉に励まされ、子育てサークルができたのでした。

私の活動の原点の一つでもある、子どもたちが幸せになってほしいということ。

その「地域で子育ち支援プロジェクト」でも、いろいろな活動をし、居場所づくりにもつながりました。(継続が難しく、今は無くなっているのが、これまたもったいないのですが・・・)

当時は、子どもの権利条約のことも知らなかったけど、大切にしたいことは、世界中で一緒だねと思わせてくれる大事な権利を、理解することや具体的なしくみづくりをしたいというのが、議員になったきっかけの大きなひとつなんだと思う。

議員になった当時、福生市でも次世代育成支援行動計画をたてるよという時期でもあり、担当課にヒアリングに行ったことを覚えています。

今回のこのつどいで、あらためて表にしてみると、10年前にはなかったことが、できていることが結構あって、その確認になったことは、うれしかったです。

今回の視点は、単に、子育て支援ということではなく、あくまでも子どもの側に立って、子ども自身の権利を大切にすることを社会として、どこまで整備しているかということ。

福生市の行政機構の中に、「子ども家庭部」という部ができたことや、教育センターと子ども家庭支援センターが入る建物を「子ども応援館」と名付けたことも象徴的なように、子どものことをちゃんと大切な課題としてしっかり取り組もうとする姿勢がまず、できている。

細かくはここに書ききれませんが、多くのことが実行されています。

しかし、まだまだ、現場に立つ人の中にも、「子どもの視点にたつ」「子どもの側から考える」ことが、できていない人もいるのでは。

子どもは、指導監督されるべき存在ではなく、ひとりの人として、尊重されるべき存在です。一人では生きていけない、未熟な存在でもあるけれど、子どもの持つ、生きる力を信じて、「育んでいく、そして守っていく社会」をつくる必要があります。

まだまだ、やらなければならないことが山積みです。さらに、子どもたちのことをテーマに、活動して行きたいと思ったつどいでした。